銘柄コラム 個別銘柄・業界の検証

通説や古い常識を、個別銘柄・業界単位で一次資料から検証し直す

「政府調達に強いSIerは米国にいない」「ウォルグリーンを沈めたのはセラノス事件」——語られる通説を、決算資料・SEC開示・公的統計まで遡って検証するコラムです。テーマは米国株・日本株を問わず、投資の「型」ではなく個別の銘柄・業界を単位にしています。

数値と出典はすべて時点付き。検証の結果「通説の方が実態に近かった」場合もそのまま書きます。

全14本 — 通説と判定

第1号US STOCKS COLUMN
連邦政府のIT支出、GAO推計で年間
$100B超

「米国にSIerはいない」は本当か

判定:政府ITという巨大な例外がある。Leidos・Booz Allenら「米国のSIer」銘柄と、2025年DOGEショックでの明暗を検証。

第2号SATELLITE STOCKS COLUMN
ICEYEの累計運用衛星数、世界最大だが非上場
約76機

SAR衛星銘柄の現在地

判定:純SAR専業は実質日本の2社だけ。ICEYE一強の実態、QPSの黒字転換、上場したSpaceX(SPCX)まで検証。

第3号COMMODITY STOCKS COLUMN
COMEX銅価格(2026年7月24日時点)、史上最高値圏
$6.36/lb

銅株の現在地

判定:「EVの金属」から「AIの金属」へ主役交代。史上最高値圏の銅と、FCX・SCCO・TECK・COPX・日本の新顔JX金属を検証。

第4号US STOCKS COLUMN
セラノス投入$1.4億が時価総額毀損$960億に占める比率
0.2%

ウォルグリーンを沈めたのはセラノスか

判定:セラノス事件の傷は毀損額の0.2%だった。本当の主犯と98年上場の終幕を、SEC・法廷資料で検証。

第5号BANK STOCKS COLUMN
大口・小口の預金金利差(2026年5月、日銀統計)
0.394pt

大口預金争奪戦の現在地

判定:報道通りには裏付けが取れない行もあった。みずほ・三井住友・三菱UFJ・三井住友信託・岩手銀行の優遇金利を公式資料で確認。

第6号JAPAN STOCKS COLUMN
軽自動車の輸出台数、公式統計上の扱い
存在しない

軽自動車が海外へ出るとき、軽ではなくなる

判定:軽規格はそのままでは輸出できない。スズキの軽規格EV欧州輸出を機に、スバル360・アルト・ミラなど60年分の前例を一次資料で確認。

第7号AEROSPACE STOCKS COLUMN
「ボーイング」の言及回数、三菱重工の決算資料
0回

航空機サプライチェーン株の現在地

判定:恩恵は会社によって全く違った。三菱重工の決算資料に「ボーイング」の文字はなし。川崎重工・パナソニックHD・大同特殊鋼まで一次資料で検証。

第8号US STOCKS COLUMN
ウェルチ退任から株価・配当・ダウ在籍が同時に崩れるまでの年数
17年

GEを沈めたのはウェルチの金融会社化か

判定:誤りではないが、直接の引き金でもない。崩壊が可視化したのは退任から17年後。真犯人の序列をSEC文書とGE自身の開示で検証。

第9号CREDIT STOCKS COLUMN
楽天カードのリボ+分割払い手数料、前年同期比
+18.7%

リボ払いで一番稼いでいるのはどこか

判定:大手4社が2年足らずで足並みを揃えて値上げしていた。楽天カードの実額は857.83億円で近似値。3社共通で利益の伸びは収益の伸びより小さかった。

第10号BEVERAGE STOCKS COLUMN
茶農家戸数、2000年から2020年以降にかけての減少幅
5分の1以下

抹茶ブームを支えているのは誰か

判定:黒幕は1社ではなく、伊藤園自身と急減する茶農家だった。「裏で支える会社がある」という見立てを決算短信・IR開示で検証。茶農家は20年で最盛期の5分の1以下に減っていた。

第11号MEDIA STOCKS COLUMN
前期との比較分析、決算短信での実施状況
0件

AppBankの純利益-117%を検証する

判定:「積極採用」ではなく、連結範囲の変更と一過性の減損だった。9期連続営業赤字の企業が、PWAN・musica lab同時子会社化と資本増強に動いた年だったことを決算短信で検証。

第12号COSMETICS STOCKS COLUMN
対象4社の直近1年株価上昇率(KOSPI指数は+98.9%)
+8.8%〜+36.4%

Kビューティーは買われているのか

判定:輸出の伸びは、株価にそのまま反映されていない。輸出は世界2位、でも直近1年の株価上昇率はKOSPI・EWYに大きく届いていなかった。

第13号ROBOTICS STOCKS COLUMN
日本のロボット密度(2024年、従業員1万人あたり)。世界5位、韓国は1,220台
446台

ロボット密度「世界1位→5位」の中身

判定:日本が後退したのではなく、他国がより速く伸びた。密度自体は伸びているのに、順位は落ちた。6社の決算資料に「ヒューマノイド」の文字はほとんど無かった。

第14号ROBOTICS STOCKS COLUMN
中国Unitreeのサプライヤーのうち確認できた日本企業の数
0社

人型ロボットが壊れるたびに、儲かるのは日本か中国か

判定:日本の部品メーカーの参入は本物だが、まだ緒に就いたばかり。いま壊れている中国製ロボットの関節を直しているのは、確認できた範囲ではおそらく中国企業でした。

このシリーズの読み方

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